今回はSoil work Nihonbashiオープン当初からの入居者、ADXの安齋好太郎さんにお話を伺いました。
「森と生きる。」をフィロソフィーに掲げる、安齋さんが描く未来とは。
Soil workとの出会いは?
前職のプロジェクトで初めて岡さんに出会ったことです。そこから3年越しで再会して「いつか何か一緒にやろう」とお互いに話していました。まだそれぞれの会社が小さかった当時から、オフィスを2社でシェアしていたんです。だから、Stapleが手掛けるSOILプロジェクトの中で一番初期から関わっているのがADXだと思います。Soil work NihonbashiもADX社として設計・工事を行いました。

Soil work Nihonbashiはどんなところ?
はじめは知り合いの入居者が多かったから、親戚が集まったような空間でした。いつでもコミュニケーションが取れる、相談相手がいる環境。今、ライフスタイルブランドのSANUと仕事をしているのも、Soil workでの関係性があったからです。1社では叶わなかった事業を、もしかすると共に進めていける理想の相手がいるかもしれない、という出会いの場になっていると思います。
他にも、会社を越えて、若手のメンバー同士が交流ができることもよいところです。Soil work内でマラソンチームが発足したりもしましたね。仕事の息抜きもできるし、働いている延長線に+aの何かがあるという環境が魅力ですね。
安齋さん自身のことについても教えてください。どんな子供だったのですか?
生まれは福島県。標高800メートルのところに住んでいたから、遊び道具はすべて森の中にありました。その場にあるものを使って、ゲームを作っていましたね。今思えばどうぶつの森のリアル版でした(笑)。1週間で200匹カブトムシを捕まえたり。それに、遊びの中で「ジュースがほしい、それならカブトムシを売ろう!」みたいな知恵をつけましたね。ビジネスというよりは物々交換の感覚でしたが、相手がほしいものを、誰かに提供するという順序は今でも変わらないと思います。
その経験が今のADXのフィロソフィーにもつながっていそうですね。
ADXは今年で69年になる建築チームで、地元の福島県にある安達太良山が社名の由来です。大人になって、木材という山の恵みをいただいて仕事をするようになったのですが、出会うのはなんだかくたびれている山ばかりでした。だから「良い山を作って良い建築をつくりたい」という気持ちが生まれたんです。祖父から受けつがれた、時間軸が長いビジネスをしていくというバトンのもとで、2019年に掲げたのが「森と生きる。」というフィロソフィーでした。
実はこのフィロソフィーが生まれたきっかけの1つが、日本橋にあるホテル・K5のプロジェクトだったんです。愉快な仲間とこんなにも楽しく仕事ができた背景には、課題が明確で皆がその解決に向けて同じ方向を向いていたことがあったんじゃないか?と思ったんです。それなら、ADXも揺るがないものを合言葉にして、仕事をすればするほど森が豊かになる未来を目指そうと。そういう想いで「森と生きる。」の言葉とともにここまでやってきました。

これからやっていきたいことは?
世界中に山小屋を作りたいですね。
時を経て今は自然の大切さが実感されてきているけれど、2019年にそう言った当時は、なぜいま建築チームが自然にフォーカスするのか?ときっと周りに思われていました。でも、それを温かく見守ってくれる人がいて。僕らの夢を実現するためにこれまで進んできて、今現実化されてきているなと感じています。
この数年で、環境にいい建築とは?ということを突き詰めて、標高4~5000 mに耐えられる建築を作る技術や、出来たパーツを山へ持っていき組み立てる仕組みなどの、ベースとなる大きな枠組みを育ててきました。2027年にはそれらを組み立てるための工場を新設しようと考えています。そして、この枠組みを用いて作った、自然との共生を目指す”冒険者のためのキャビン”「EARTH WALKER」を、2030年までに世界中の山につくっていきます。年齢や性別など関係なく美しい景色を見ることができる、安全で快適な滞在を提供したいと思っているんです。
個人としては、世界中にある色々な山を登ってみたいですね。山登りは、何も考えなくてよい、強制的に無になる感覚が好きです。あとは、誰でも平等に1歩進んだら1歩分標高が上がることも。便利な世界ではなかなか無くなってしまった、自分と対峙できるのが山登りの魅力ですね。
日本橋でお気に入りの場所は?
堀留公園がお気に入りです。オフィスから眺めるのが好きで。お昼時はサラリーマンがいたり、夕方には子どもたちの元気な声が聞こえてきたり、皆の為に、という公園としての機能が果たされ、誰でも入れるグラデーションがある公園だなと思います。あとはお祭りが開催されて賑わうところも魅力的ですね。飲食店も沢山あるから、チームでランチに行ったりもします。飲食店なら、お勧めはピリリという汁なし担々麺屋さん。人形町にある鯛焼き屋も美味しいですよ。
Profile:安齋 好太郎
福島県二本松市にて、祖父の代から続く安斎建設工業の3代目として生まれる。 自然と共生するサスティナブルな建築を目指し、2006年にADXを創業。登山がライフワークで、お気に入りの山は安達太良山。
■株式会社ADX:株式会社ADX | 森と生きる。